セイント・エティエンヌのデビュー・アルバム「Foxbase Alpha 」。
リリースされてから25年経った今も色褪せずに聴き続けられている英ダンス・ポップアルバムだけど、2017年、彼らはその名盤にも引けを取らない新作「Home Counties」をドロップしてくれた。全19曲とボリュームたっぷりながら、飽きることなく一気に聴き通せる風通しの良さには、聴いていて超うれしくなってしまった。
ぶいぶい低音の効いたダンスナンバーから、しっとり目のメロウチューンまで、楽曲はバラエティに豊んでいる。それでいて、一聴して"saint etienne"のそれと分かる仕上がり。どの曲を聴いても、ちょっと憂いたメロディから零れ落ちる瑞々しい音の粒子が、耳に沁みてきて良い。それはヴォーカル、サラ・クラックネルの声から受ける印象も同様。僕の心のドアをノックするのはいつだって彼女の声だ。
前作やその前の作品の時は、アルバムを通して聴いたときにちょっと物足りなさを感じた部分もあったので、なんで今作はこんなに満足して聴けてるんだろう、って考えた結果、プロデュースをヤング・ガン・シルバー・フォックスのショーン・リーが担当しているのが、その一因かもなあ、と感じた。彼の作品は去年末に狂ったように聴き続けていたので(こちらもチェックしてみてね)。
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