GINZA掲載コーネリアス記事を読んで。そして2ndシングル「いつか / どこか」について。

GINZA2017年7月号掲載のコーネリアス・インタビューを読む。 


アルバム全体、というよりは、主に新作1st e.p.「あなたがいるなら」を基にした内容だったかな。


 "作品の雰囲気を変えるにあたって「自分で歌う」という選択肢が消去法で残った"、という物言いが実に彼らしいなあ、とニヤリ。あとは、免許取得による音楽への影響と変化、自分やその周辺の加齢や死、そして血筋や親子の話などなど。


 一番読み応えを感じたのは、小西康陽さんの寄稿。


その中で、フリッパーズ〜初期コーネリアスが歌詞の中で多用していた「〜だろう」から感じ取れる表現の素晴らしさに触れてくれていたのが嬉しかった。そして、その「〜だろう」という表現は新作の中でまた復活している、というね。 


 新作『mellow waves』2ndシングル「いつか / どこか」。自分はこの曲、すっごく好きで。


近年(といっても10年以上経っているが)『POINT』〜『SENSUOUS』で彼が確立したコーネリアス印なサウンドと、初期コーネリアスで見受けられた透徹された冷めた歌詞が自然に融合していて。「〜ね?」と一見共感を呼びかけてるような言い回しなのに、実は完結しきっている歌詞と、ノイジーなギターフレーズやエレクトロなサウンドが相まったときに、とても不思議なサムシング=気持ちよさが生まれている。


中村勇吾氏が担当したMVのスペイシーな映像は最初意外だったけど、METAFIVEを通過した今ならではの映像、ということで納得。まるで点(ポイント)の集合体として形作られているかのような、ザラついた小山田氏が浮かんでは消えていく映像をジッと見つめていると実におもしろい。 


 そんなわけで、久々のコーネリアスの新曲群。有機的に鳴った結果の、冷めた感じ。いい感じ。

the sound of bricolage

サイト管理人・アケシン(UK/US indie・渋谷系 DJ)。 このブログでは、新しくリリースされる作品や、自分が日々聴いている音楽、過去に自分がDJ時に回した音源などをピックアップしていきます。 紹介するからには、その作品をたくさんの方に実際に耳にしてもらいたいので、apple musicなどでチェックできる作品を中心にチョイスしていきます。

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